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新宿眼科画廊

急に山深い

2025/05/23(金) - 2025/05/28(水)

抽象表現主義コラージュ死の影東洋的なモラル自然的な気の流れアニミズム個性の押し出し無意識の造形山深い急変

2025/05/23(金)-28(水)

概要

急に山深い

若山牧水|出典: 新宿眼科画廊

最初はふつうのコラージュだったのだが、コラージュを作成していくにつれ、自然と抽象的な文様や形を成さない筆致で濃密にその断片を張り合わせるようになっていった。 第一次世界大戦と第二次の大戦間のイメージが強いせいか、私はコラージュに死の影を感じてしまうのだが、それにしても出来上がったものは、真冬のバーで不意に遭遇してしまった死神のように(死神を実際にみたというわけではなく、そういう空気感の時ありません?)何とも言えない不穏さを感じさせるものがあった。 抽象表現主義としてのコラージュ作品といえば、リー・クラズナーであるが、出来上がったものは、抽象表現主義としては個性の押し出しが弱く、陶芸のように匿名性の高いもののようにも感じられた。私は無意識のうちに流動的な造形を追及していたようで、個人の熱情というよりは、自然的な気の流れというか、アニミズムによった分、個性の押し出しが弱くなってしまったようだった。とはいえ、逃れがたい東洋的なモラルが表れているようで、それはそれで嫌いではないのだが。 死の影、気の流れ、東洋的なモラル、これは一体何なのか、私自身も解明できていないが、例えるならば、山深いところにあるお寺からうける印象に近いのかもしれない。 自由な精神性とか強烈な個とかアートっぽいものを追及していたはずなのに、急に山深いところに入り込んでしまったかのようなこの不可解さ。 若山牧水の短編「比叡山」という小説に、昔遊び人だった人が放蕩のあげく身を持ち崩し今は寺男になって慎ましく暮らしているというエピソードが出てくる。出来上がった作品を並べてみてみると、その寺男に対するシンパシーとまた同時にそれとはまったく逆の感情(とまどい?)がわき起こる。

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