三瀬夏之介(1973年、奈良生まれ)は、既存の日本画の枠にとらわれない、多様なモチーフや素材、技法による圧倒的な表現力が高く評価されている画家です。2009年に東北芸術工科大学に着任して以降、東北・山形の風土に地理学的・民俗学的なアプローチによって向き合い、岩絵具や和紙(雲肌麻紙)などの日本画の素材を用いながらも、従来の絵画の形式を超えた、空間を覆う緞帳のような巨大な作品を制作しています。 本展では、三瀬夏之介の近作を中心に、作家が関わる地域プロジェクトなどを、山形美術館が収蔵するコレクションと共に紹介します。場所の歴史や記憶と不可分に描くことの根源を見据える圧倒的な表現から、山形の歴史性や新しい風景を考えるきっかけとします。