つくば市在住の藤田志朗(1951-)は創画会の中心作家として活躍する一方、1985年から30年以上にわたって筑波大学で後進の育成にもつとめてきた日本画家です。1997年以降はうしく現代美術展等へ出品し、また茨城県美術展覧会の運営にも尽力するなど、県内の美術振興にも貢献してきました。 日本画家であった両親のもと京都に生まれた藤田は、1980年に東京藝術大学大学院を修了し、その翌年には第8回創画展で初入選を果たします。それ以降、藤田は創画展を舞台に発表を重ね、打ち捨てられた機械、荒涼とした海景を中心とする心象風景による作風を確立します。2000年代に入ると、藤田の作風はより洗練された月夜の海景シリーズへと展開します。さらに2011年3月の未曾有の被害をもたらした東日本大震災の発生を契機に作風が変化し、画面には大きく描かれた月とそれに呼応する無数の花が表されるようになります。 本展は、初期作品から近作まで大作を中心に紹介し、40年を超える藤田の創作の軌跡をたどります。圧巻のスケールで構成される作家最大規模の回顧展を是非ご堪能ください。