清時代の末期から中華民国の初期にかけて、詩・書・画・印に妙腕をふるった呉ご昌しょう碩せき(1844~1927)は、清朝の掉ちょう尾びを飾る文人として知られています。 呉昌碩は、古代文字の研究に励み、中でも「石せっ鼓こ文ぶん」は晩年まで臨書し続けました。古こ拙せつな味わいを内包した呉昌碩の作風は多くの人々を魅了し、後年、呉昌碩は上海芸苑の中心人物となりました。また、日本の文化人や芸術家との交流も深く、日本に現存する呉昌碩の作品や手紙などから、その一端を窺うことができます。 2024年は、呉昌碩の生誕180年にあたります。このたび21回目となる東京国立博物館と台東区立書道博物館の連携企画では、呉昌碩生誕180年記念事業として、台東区立朝倉彫塑館、兵庫県立美術館と時期を合わせて「呉昌碩の世界」を繰り広げます。さらに、ふくやま書道美術館においても、呉昌碩をテーマとした展示を行います。 在世中から現代にいたるまで、内外において高い評価を博した呉昌碩作品の魅力と、かたちを超えた呉昌碩オーラを、日本の東西で存分にご堪能ください。