本展は岩崎広大と田中嵐の二人展「Latent」です。岩崎は昆虫と風景の関係性に着目し、昆虫の身体に風景写真をプリントするシリーズや、虫が樹木に開けた穴をピンホールとして風景を撮影する作品を通して、土地の環境が生み出す痕跡と風土の記憶を重ね合わせます。田中は結晶化という自然現象を用い、風景や人物の写真を鉱物液に浸し、音の記憶を聴かせながら結晶を成長させることで、時間・空気・存在の気配を物質として定着させる試みを提示します。写真を出発点としつつ、形として残らないものと残るもののあいだに生まれる痕跡を新たな表現として探究する二人の実践を紹介します。
