豊原国周(1835-1900)は、明治を代表する浮世絵師で、特に歌舞伎役者の似顔絵で知られています。役者の半身像を画面いっぱいに描いた大首絵や、三枚続の大画面を活かしたダイナミックな構図で人気を博しました。 国周は、役者たちが見得を切る瞬間を、飛び出すような目、緊張感あふれるポーズで表現し、彼らの演技からほとばしるエネルギーや匂いたつ色気までをも描き出そうとしました。 さらには、国周の初期の作品、東海道に見立てた役者絵シリーズ、美人画など、国周の多彩な画業を紹介します。 本展ではまた、国周の弟子楊洲周延(1838-1912)の作品もあわせて展示します。周延といえば美人風俗画のイメージがあるかと思いますが、国周の画風を受け継ぐ役者絵も残しています。周延作品としては珍しい役者絵と、そこから展開していった歴史画を紹介します。
