なま玉子やゼリーなど身近なモティーフを超写実的に描く上田薫(1928~)。独自のスタイルでリアルを極限まで追求した上田の初期から最新作までを紹介します。 上田薫は、1928年東京に生まれ1954年東京藝術大学を卒業後、抽象画家としてキャリアをスタートさせます。その後グラフィックデザイナーとして活躍した上田は、1960年代に再び絵画制作に取り組み、70年代には写真を使って対象を精巧に描き出す独自の写実表現を確立し、そのリアリティは子どもから大人までを魅了し続けています。瞬間を捉えた写真をもとにして精巧に描き出すその手法は、情報技術が進み写真や映像の表現が進化し続けている現代においても、新しい視点を提供し、観客の目を楽しませます。 本展では、モティーフを拡大し超写実的に描いた油彩画はもちろん、大学時代に描いたデッサンや初期の抽象絵画も展示します。さらには本年に描かれた最新作まで紹介し、スーパーリアリズムからは離れながらも多彩な表現を続ける上田の描くことへの飽くなき探求心と挑戦を感じていただけることでしょう。 瞬間を鮮やかに描いた上田薫の世界を存分にお楽しみください。