金魚に魅せられ、創作を続ける美術作家・深堀隆介。 透明樹脂にアクリル絵の具で何層にも重ねて描く 「2.5Dペインティング」とも称される斬新な技法により立体感のある金魚を作り出してきました。 その作品は、まるで目の前に水があり、命のある美しい金魚が泳いでいるかのような迫真性を観る者に与えます。 水面の揺らぎの中にあるのは虚か実か、幻か現か。 深堀は自身の作品をまるで生きているかのように「見せる」一方で、 それが命を持たない絵の具の積層であるという事実に正面から対峙します。 深堀の作品には、幻影と物質の同居というリアリズムにおける根源的な命題が横たわっているのです。 本展では初期の立体作品から、絵画、映像、大規模なインスタレーションなど新作を含む作品約300点を一挙ご紹介。 深堀が一貫して取り組んできた金魚の造形にあらためて光をあて、描くこと、リアルであることに対する作家の思想に迫る展覧会です。 虚実の狭間をたゆたうように私たちを誘う、〈金魚繚乱〉の世界をご覧ください。
