√K Contemporary では、2024年6月29日(土)から7月27日(土)にかけて、気鋭のアーティスト、長谷川彰宏の個展を開催いたします。 2024年春に東京藝術大学デザイン科修士課程を修了した長谷川彰宏の卒業後初個展となる本展では、大型作品から小作品、キャンバスやアクリルなど、多様な新作を発表いたします。新たなるステージへと向かう長谷川の現在(いま)をご覧いただける展示となります。 長谷川彰宏は、在学中に√K Contemporaryにて開催した初個展「よもぎとコンプ」以降、多くの場で作品を発表し、現在最も注目を集める若手アーティストのひとりです。光の性質と視覚の特性を用い、モニター画面で見る光をアクリル板に油彩で描いたアナログの画面に映しこんだ作品群は、その特異な画面の中に長谷川の根幹にある仏教思想や死生観が表され、長谷川の作品を無二のものとしています。 宗教家としての側面を持つ長谷川の思想には、東洋的でありつつも人間の在り方を問う「何か」があり、その表現には葛藤を抱えながら生きる者に寄り添いながら指標を示し、鼓舞するような長谷川の人類への慈しみが現れてきます。 本展では、長谷川の代表的なアクリル板に描く色鮮やかな作品群に加え、新たに描いた木炭画、そして「来迎図(らいごうず)」など、長谷川の多様な作品群を展示いたします。画家として、人として、自己と向き合い、過去を咀嚼し、探求心をもって未来への可能性を模索する長谷川の新たな世界を是非ご覧ください。 なお、会期中にはイベントも開催予定です。詳細は本展webサイト、およびSNS各種にて配信いたします。ご期待ください。 【Artist Statement】 人生が肯定されるって、なんだろうとよく思う。 僕たちは外の世界に正解を求める。 誰かが答えを知っているはずだとか、海外には本場があるんだとか。 まぁそうなんだろう。 しかし、外部に正解があるのだと、答えを求め続けていても、なにか“救われない”という感覚がある。 絶えず外部にある“正解”を探しつづけることを強いられた人は、どれだけ外部を摂取したら、人生が肯定されるんだろう。 人生の肯定とは、未来にはないと思う。 現在にも無い。 あるとしたら過去なんじゃないか。 過去の、もう過ぎ去った人たちの中に、救いがあった・・・ “実はもう僕は救われていた”という論理でしか、人生の肯定は成し得ないんじゃ無いかと、そんなことをボヤんと考えている。 “僕は、5歳の時に、飼っていた猫にすでに救われていた”のではないかしら。 “良い作品”もそのようなものであると思う。 見た瞬間に、初めて見たにも関わらず「もう会っていた」ような感覚になるもの。 これまでの人生のコンプレックスや願いが、遡行的に再編成され、それを含んで今が肯定されるようなもの。 僕たちは過去に再び出会うために、生きている。 そういった目で、僕は作品も観ている。 ― 長谷川彰宏