2025/08/20(水) - 09/30(火)
尾崎紅葉は明治期を代表する小説家。結社・硯友社を創設し、門下に泉鏡花、徳田秋声らを擁して近代文学の基盤を築いた。雅びな文体と写実を折衷し、江戸戯作の洗練を近代小説へ接続した点で評価が高い。代表作に、新聞連載で社会現象となった「金色夜叉」をはじめ、「多情多恨」「三人妻」などがある。新聞・雑誌を舞台にした連載形式の確立、読者層の拡大、門下育成による文学界の制度化に大きく寄与し、以後の大衆文学と純文学双方に長期的影響を与えた。