
お金が少なくても、ギャラリー巡りは趣味にできます
お金が少なくても、ギャラリー巡りは趣味にできます。
これは、けっこう大事なことだと思います。
美術や作品に興味はある。
でも、作品を買うお金はまだない。
詳しい知識もない。
知り合いの作家もいない。
ギャラリーに入ってよいのかも、少し分からない。
そういう人は、いると思います。
でも、ギャラリーは、作品を買える人だけが行く場所ではありません。
まずは見に行ってよいです。
見て、覚えて、また少し気になったら行く。
それだけでも、趣味として始まります。
買わなくてもよいです
最初に、買わなくてもよいです。
ギャラリーに入ったら、何か買わなければいけない。
作家と話したら、買うつもりがあると思われる。
価格を見たら、買える人として見られる。
そう感じることがあるかもしれません。
でも、基本的には、見に行くだけでもよいです。
入る。
見る。
少し会釈する。
帰る。
それだけでもかまいません。
気になる作品があれば、少し長く見る。
キャプションを読む。
作家名を覚える。
次の展示も見たいと思う。
それで十分です。
買うことは、作品との強い関わり方です。
でも、最初の一歩ではありません。
最初は、見ることでよいです。
ただし、雑に消費する場所でもありません
買わなくてよい。
でも、雑に消費してよい、という意味ではありません。
無料で見られる展示でも、そこには時間がかかっています。
作品を作る時間。
展示を組む時間。
場所を開ける時間。
案内を書く時間。
人を迎える時間。
そういうものがあります。
だから、見る側も、少しだけ丁寧でいればよいと思います。
作品に近づきすぎない。
写真の可否を確認する。
大きな声で話しすぎない。
荷物が作品に当たらないようにする。
長く話すときは、相手と周りを見る。
むずかしい礼儀ではありません。
人が用意した場所に入るときの、ふつうの距離感です。
お金以外に、残るものがあります
いま作品を買えなくても、見たあとに残るものがあります。
作家の名前。
気になった色。
よく分からなかった作品。
もう一度見たい気持ち。
誰かに話したくなる感じ。
次の展示を知りたい気持ち。
そういうものです。
それは、お金ではありません。
でも、何もないわけでもありません。
見に行く。覚える。また行く。
誰かに話す。SNS で次の展示を知る。芳名帳に名前だけ書く。
そのくらいの関わり方から始めてよいです。
作品を買うことだけが、作品との関係ではありません。
見ることも、覚えることも、次に行きたくなることも、関係のはじまりです。
詳しくなくてもよいです
ギャラリー巡りを趣味にするのに、最初から詳しくなくてよいです。
美術史を全部知っていなくてもよいです。
作家名をたくさん言えなくてもよいです。
専門用語を使えなくてもよいです。
まずは、自分がどこで止まるかを見る。
この作品の前で少し止まった。
この色が気になった。
これはよく分からなかった。
でも、なんとなく覚えている。
それくらいでよいです。
分からないことがあるのは、失敗ではありません。
むしろ、分からないまま残るものがあるから、また見に行きたくなることがあります。
歩く範囲を小さくすると始めやすいです
はじめてなら、遠くまで行きすぎなくてよいです。
まずは、行きやすい場所をひとつ決める。
その近くに、もうひとつ展示があれば寄る。
疲れたら帰る。
時間があれば、喫茶店に入る。
気になった名前を控える。
そのくらいで十分です。
ギャラリー巡りは、たくさん回るほどえらい趣味ではありません。
一日に2件でも、かなり見ています。
同じ建物の中に複数のギャラリーがある場合でも、2件、3件見れば十分です。
移動距離が短くても、展示を見る体力は使います。
少し余力を残して帰るくらいのほうが、また行きやすくなります。
怖ければ、短く入って短く出てもよいです
ギャラリーは、最初は入りづらい場所です。
中がよく見えない。
人が少ない。
作家がいるかもしれない。
話しかけられるかもしれない。
自分だけ浮いて見えるかもしれない。
そう思うことがあります。
そのときは、短く入って、短く出てもよいです。
全部を理解しなくてよいです。
長く話さなくてよいです。
感想を立派に言わなくてよいです。
「見させていただきました」
「ありがとうございました」
それくらいで出てもよいです。
慣れてくると、少しずつ見られる時間が伸びます。
気になる作品の前で止まる。
芳名帳を見る。
作家名を控える。
次の展示を調べる。
それは、何度か行くうちに少しずつできればよいです。
いつか買えるようになったら、そのとき考えればよいです
作品を買うことは、よいことです。
気に入った作品を、自分の生活に入れる。
作家の制作を、お金で支える。
展示で見た時間を、家に持ち帰る。
そういう強さがあります。
でも、それは今日すぐでなくてよいです。
いま収入が少ないなら、待ってよいです。
生活に余裕がないなら、無理に買わなくてよいです。
まだよく分からないなら、何回か見てよいです。
買うとは、生活に入れることです。
だから、少し時間がかかってよいです。
いつか買えるようになったら、そのとき考えればよいです。
その日まで、見て、覚えて、また行く人でいてよいです。
好奇心は、かなりよい入口です
お金が少ない。
でも、時間は少しある。
歩く気力は少しある。
知らないものを見たい気持ちはある。
気になった名前を覚えておくことはできる。
それなら、ギャラリー巡りは始められます。
大きなお金を使わなくてもよいです。
詳しい人のふりをしなくてもよいです。
買う人の顔をしなくてもよいです。
まずは、近くの展示をひとつ見に行く。
見たあとに、ひとつだけ覚えて帰る。
作家名でもよいです。
作品の色でもよいです。
場所の名前でもよいです。
また行きたい気持ちでもよいです。
お金が少なくても、ギャラリー巡りは趣味にできます。
買えなくても、見に行ってよいです。
そして、少しずつ覚えていけばよいと思います。
