深沢幸雄は、日本の版画家。戦後日本の銅版画表現を牽引し、エッチング、アクアチント、メゾチントなどを駆使した重厚な黒と豊かな階調、緻密な線描で知られる。仮面や昆虫、神話的・寓意的モチーフ、幻想的風景を主題に、物語性と静謐さを併せもつ作品を多数制作した。日本版画協会展や各種公募展で発表し、国際版画ビエンナーレにも出品。書票や装丁・挿画など書物に関わる仕事も手がけ、後進の指導にもあたった。主要美術館に収蔵され、戦後日本の銅版画を代表する作家として位置づけられている。