ジャン=アントワーヌ・ヴァトー(Antoine Watteau, 1684–1721)は、フランス・ロココを切り開いた画家。繊細な色彩と軽やかな筆致、音楽や演劇(コメディア・デッラルテ)の主題を取り入れた詩情豊かな場面構成で、バロックからロココへの転換を先導した。社交と恋愛の情景を品位ある寓意へ昇華した「フェート・ギャラント」の創始者として知られ、彼の提出作を機に王立絵画彫刻アカデミーに新部門が設けられた。代表作に「シテール島の巡礼(または『シテール島への出発』)」「ピエロ(ジル)」「恋の課外授業」など。師のクロード・ジロー、クロード・オードランⅢから舞台的感覚と装飾性を学び、ヴェネツィア派やルーベンスから色彩を吸収。早逝ながらブーシェ、フラゴナールら後代に決定的影響を与えた。
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