ドーム兄弟(Daum Frères)は、フランス・ナンシーのガラス工房「ドーム」を率いたオーギュストとアントナンの兄弟。父ジャンが1878年に買収した工場を継ぎ、アール・ヌーヴォー期に酸模様のカメオガラス、エナメル彩、ホイールカットや彫刻、後にはパート・ド・ヴェールを駆使して植物文様の器物を制作した。工房名「Daum Nancy」とロレーヌ十字のサインで知られる。1900年パリ万博でグランプリを受賞し、エコール・ド・ナンシーの中核としてルイ・マジョレルらと協働。アール・デコ期には幾何学的デザインへ展開し、20世紀ガラス史に大きな影響を与えた代表的工房である。

