奈良原一高(1931–2020)は、日本の戦後写真を代表する写真家。中央大学で法学、早稲田大学大学院で美術史を学び、1956年の「人間の土地」で注目を集めた。1959年に東松照明、細江英公、川田喜久治らと写真家集団VIVOを結成。初期より修道院や刑務所など「隔絶された共同体」を撮影した「王国(Domains)」で、人間の存在と空間の関係を探究した。1960年代から欧米での制作を展開し、建築的構図と強いコントラストを用いた主観的ドキュメンタリーで国際的評価を確立。代表的写真集に「ヨーロッパ・静止した時間」などがある。作品は戦後社会の記憶と時間をめぐる視覚言語を切り拓いた。
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